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めぐる木々たちだけが
ふたりを見ていたの
ひとところにはとどまれないと
そっとおしえながら

中島美嘉さんの「桜色舞うころ」
私の大好きな桜の歌です。先日お店でかけているオルゴールのBGMからこの歌のメロディーが流れてきて、素敵な歌声とPV映像を思い出しながらぼんやりと「ずっと変わらないもの」「思い出を大切に持ち続けること」の美しさについて考えていました。

一本の桜の木が移ろいゆく四季一組の男女の一生を見守り続けているというストーリーの、人形劇のような優しいタッチのPVがとても印象的で、何度見ても心に沁みて涙が溢れ出てしまいます。
(きっと見たことのない方もいると思うので、ざっくりストーリーの内容を一番下に書きました)

初めてこの映像を見た子どもの頃にも感動して涙していたけれど、毎年この桜の季節に歌を耳にしたり映像見るたびに歳を重ねるに連れてますます心に沁みていくような感覚になります。

もう戻ることのできない過ぎ去った時を愛おしく思う気持ちは年々大きくなってゆくものなのでしょうか。

この歌詞にあるひとところにはとどまれないということを年々実感することが増えている気がします。
特にこの一年では色々なことが変わってしまったからこそ、この桜の木のように変わらずに見守っていてくれる存在の重みをより感じられるようになったのかもしれません。

この歌は私にとっては、変わりゆくなかでの「変わらないもの」「変わらない想い」の尊さに寄り添う愛そのものです。

たとえ周りの何もかもが変わってしまったとしても、思い出を心の中でずっと大切に持ち続けながら生きることは美しいものだなと思わされます。


※STORY 一本の桜の木の下で仲良く遊ぶ男の子と女の子。学生服姿になった二人、彼が彼女にラブレターを渡す初恋を彷彿させるようなシーンののち、彼女は遠くへ引っ越してしまう。彼は長い月日を彼女と遊んだ思い出の桜の下で過ごすけど次第に街にはビルが建てられ、環境がどんどん変わってしまう。間奏部分では桜の木が切られそうになっても彼は思い出の桜の木を必死に守るシーンに。ラストでは彼がおじいさんになり、再び桜の咲く季節にふと顔を上げると、そこに学生時代の彼女が現れる。彼女に近づくと彼も学生の頃の姿に変わり、街も緑溢れる元の姿に戻り幸せに包まれるように終わる。


時に「後ろは振り返らない」「前しか見ない」美学を唱えられることがありますが、私は思い出を大切に持ち続ける美学を持ち合わせていたいなぁと思うのです。「アップデート」も大切だけど、ずっと一途に想い続ける心も持っていたい。

歳を重ねるごとに感じ方が深まったり、より心に沁みるような歌って素敵ですね。


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次回は4月中旬を予定しています。